S型開発
2004年12月 小型車4台積載のマザーラックの開発が
大牟田の「4台積みたい!」の一声からスタートした。
現在のS型である。
大牟田から要望が出された
・「多種の小型車が積載できること」
・40’×9’6”(ハイキューブ)、40’×8’6”(スタンダード)兼用できること」
・「返却時の折畳み、積重ねが簡単にできること」・・・他、多数
私は思った「要望が多い はたして出来るか?」
基本構造は中型車3台積載のM型をベースとして開発が進められた。
多数の要望を取入れ 2005年6月試作1号機が完成した。
大牟田うなった。「まだまだ、だめだ!」
機能は満たしたが、かなり複雑な構造となってしまった。
この時期、M型の量産機の開発に追われ、S型の開発は一時中断となった。
2006年11月、S型の開発が再スタートされた。
試作1号機の改良検討が行われた。
構造の簡素化、コストダウン、作業性UP・・・等々
山のように改良項目がだされた。項目を1つ1つ クリアし試作2号機が完成した。
大牟田 またも うなった。「だいぶ近づいたが まだ、だめだ!」
再び 山のように改良項目がだされ、項目を1つ1つ クリアし試作3号機が完成した。
大牟田 今回うなりは無かった。「ほぼ完成 あともう少しだ!」
私は、ほっとし、「あともう少し!もう少し!」小声で喜んだ。
しかし、またしても 山のように改良項目がだされた。
今度は私が、うなった。「どこがもう少しだ!いつ?いつ完成するのか!」心で叫んだ。
2007年4月 ついに試作4号機にして量産機 S型が完成した。
当初 問題であった、多車種への対応は フロントピラー(前柱)に伸縮機能を持たせ、
上段車両の傾斜を可変にした。
返送時の折畳みも前方、後方作業の2段階作業によりスムーズに出来る構造とした。
使用コンテナは40’×9’6”(ハイキューブ)に限定し 構造の簡素化を計った。
その後、ベトナムL社様から50セット(100台)の受注が決まり納入。
又 I商社からインドでのS型導入の話が舞い込んだ。
風を感じた。
勢い良く追い風が吹き始めた。
2007年5月 改良に改良を重ねたS型を引き連れ、追い風に乗り(ジェット気流? 向い風?)
未知の地インドへと、いざ出発
設計部長 花城[文]